トップページ > 文豪コロシアム×創作論 > 3×4=12 先生②
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② タイトルがすべて!?
①に引き続き、第二回目の創作論も書かせていただきます。読んでくださる皆様には感謝しかありません。
② タイトルがすべて!?
正直、タイトルを決めるのも苦手な私です。内容が異なっていても、タイトルを使い回す癖があり、私自身がワードを開くまで何が書かれているか分からないときもあります。
そんな私ですが、稀にタイトルが一番に降りてくるときがあります。そのタイトルから連想する言葉を考え、物語を執筆していきます。
例えばですが、文豪コロシアムに掲載しています『走れ少女よ。その水面は一瞬だ』は最初にタイトルを決めて執筆した小説です。私はこのタイトルから下記を連想しました。
走れ少女よ=陸上
その水面は一瞬だ=飛込み
主人公は元陸上選手で、今は飛込みの選手としよう。次に陸上選手をやめ、飛込みの選手になった理由を考えました。
・骨の病気。それが原因でやめた
上記を踏まえると、『主人公は元陸上選手であったが骨の病気になり、それが原因で辞めざるを得なかった。そして今は飛込みの選手となった』が決まりました。
なぜ飛込みの選手なのだろうかと考えると、
『自暴自棄になった主人公を励ましたのが飛込み競技のコーチだったから』
という設定が思いつき、次第にタイトルから話が広がっていきました。ここでようやく主人公の設定を考えることにし、性別を女性。年齢は十七、八と決めました。
十七、八ということは女子高生であり、陸上は部活動でやっていたことにすると、物語の導入が私の中で決まっていきます。
『主人公は女子高生で陸上部に所属し、大会に向けて練習していたがその最中に足を痛める。原因は骨の病気。右足を失うが、周りのサポートのお陰で希望を持ち始める物語。サポートの一人として飛込みを教えるコーチがいる』
せっかくなら恋愛要素も入れたいと考え、主人公はそのコーチに恋をする設定も追加されました。そんな恋愛要素も加え、プロットが下記のように決まりました。
主人公は陸上選手
練習中に右足を痛める
病気によって足を失う
自暴自棄になる(部屋から出ない)
飛込みのコーチと知り合う
勇気を出して一歩踏み出す
自分と同じ境遇の人を知る
涙を零し、向き合うことを決める
飛込みの選手になる(練習していくうちにコーチを好きになる)
大会に挑む
走れ少女よ。その水面は一瞬だ。で締める
あとは上記のプロットに沿って、肉付けしていきます。
もとはタイトルだけしか思いついていませんでしたが、結果的に『走れ少女よ。その水面は一瞬だ』は完結することができました。
執筆時間はタイトルを決めてから完結するまで、五時間程度でした。ただ途中で病気のことを調べたり、飛込み競技のことを調べたり、また苦手な分野でもあったため苦になることはありました。それでも『完結させること』を意識して、書き上げられたことは今の自信に繋がりました。
以上が②タイトルがすべて!?になります。次回の③で私の創作論は終わりになりますが、最後まで読んでいただけると嬉しい限りです。何卒宜しくお願いいたします。ありがとうございました。