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文豪コロシアム×創作論 

相沢泉見先生 

創作論③公募・ライト文芸の賞を目指せ 連作短編の構成の仕方

創作論③公募・ライト文芸の賞を目指せ 連作短編の構成の仕方 

 

ライト文芸系の作品を書く際は『ミステリー』や『下調べが必要なジャンル』をおすすめしています。それらのジャンルに親和性がある形式が『連作短編』です。

連作短編とは、短編がいくつか集まって一つの大きな物語を構成する作品です。 

各話が独立したストーリーとして成立しているので中だるみせず、短いスパンでカタルシスをもたらしやすいので、読者を飽きさせません。 

また、これは書き手によるところもありますが、私の場合は連作短編にして各話ごとに登場人物や設定をある程度リセットすることで、いつまでも 新鮮な気持ちで作品に取り組むことができます。 

一方で、連作短編は全体として統一されたテーマや出来事が書かれているのが特徴。つまり、一話一話に起承転結がありつつ、全体としてのまとまりも求められます。 

これらをふまえ、具体的に例を挙げながらストーリー作りのポイントを示します。ここでは四話構成で行きましょう。 

●一話目 

長編でいうと起承転結の『起』にあたります。一つの出来事を始めから終わりまで書くとともに、お話のスタートとして登場人物の紹介と設定説明を行います。また、作品全体を貫くテーマもここで提示します。 

【例】ちょっとした困りごとを抱えていた主人公が相手役と出会い、そのことを解決してもらった。しかし、相手役には何やら過去がありそうだということが判明する。 

●二話目 

起承転結の『承』にあたる部分で、一話目の出来事を受けてさらに掘り下げます。主人公と相手役の関係性を深めたり、物語の背景やテーマを補足したりするといいでしょう。 

【例】相手役が別の困り事を解決。主人公はあらためて相手役のすごさに気付くとともに、相手役の抱えている過去を知る。話を通して少し絆が深まる。 

 

●三話目 

起承転結の『転』。作品を意外な方向に展開させ、読者の関心を引き付けます。 

短編としては一つの出来事が完結しても、『この次はどうなる?』と思わせるような展開にします。 

【例】また別の困り事が発生し、それ自体は解決したが、主人公と相手役が意見の相違などで衝突する。相手役の考えは抱えている過去に起因しているらしく、二人の関係にヒビが入りそうになる。 

 

●四話目 

起承転結の『結』です。前話で生じた問題を解決しつつ、作品全体のテーマにも結論を出します。 

前話までの流れがあったからこその大団円だと感じさせるのがポイント。ストーリーを通じ、主人公や相手役、その他がどう変化したのか描くといいです。 

【例】主人公と相手役が今までで最大の困り事に直面。前話でぎくしゃくした関係を乗り越え、協力して解決する。主人公がいたことで、相手役の 過去の傷も癒える。 

 

以上のように、連作短編は短編の利点を活かしつつ、長編の構造を実現できる形式です。 

 

最大のポイントは 

★ただの短編集にしない 

ということ。 

 

一つ一つの話がいくら面白くても、各話の裏で一つの『大きなストーリー』が流れていなければ、こぢんまりとした話を寄せ集めただけになってしまいます。 

十数万字を超える作品を貫く『大きなストーリー』そのものは、長編としても十分成り立つものであることが大切です。 

 

ここまでをまとめます。 

●ライト文芸系の賞は連作短編と親和性あり 

 話を作る際は各話のバックに一つの大きなストーリーが流れているようにすること 

 各話に『起承転結』の役割を振るとやりやすい 

以上です。 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。 

それでは、よい執筆ライフを。 

またどこかでお会いできたら幸いです! 


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